昼寝するぶた 掲示板過去ログ:#4871

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No.4871 Re:ちょっとおじゃまします 投稿者:Q9 投稿日:2004/01/29 21:46     
妙悟空さん、わたしもちょっとお邪魔します。


>  私は聖書はほとんど読んだことはありませんが、ふと聖書の最初の方を少し読んでみました。創世記のところに、確かに血を食べてはいけない旨のことが書かれてました。この箇所が輸血拒否の根拠かと思いました。
>  その箇所には生めよ、増やせよ、地にみちよとも書いてました。もし、ノアの契約を重要視するならば、兄はとうの昔に結婚して子供をもうけなければなりません。この箇所では、洪水後のこの地上に子孫を残すことが義務付けられているとしかとれないのですが、兄は結婚する様子さえありません。ちょっと変だなと思いました。

悟空さんは三十代後半でいらっしゃいます。当然お兄さまは年齢からすると、もう中学生以上のお子さまがいらっしゃってもおかしくないはずです。わたしがふと思ったのは、お兄さまはご結婚の希望を持っていても“機会をゆるされない”可能性もあります。

今から十八年前の地域大会という、夏に行われる大きな集まりで、結婚しないようにしてください、という露骨な話がありました。その次の年の地域大会では、子どもを持たない方がハルマゲドンを生き残るのが有利です、という話があったのです。

これらの話はエホバの証人の主要な機関紙である、ものみの塔の主な記事として掲載されました。さすがに記事では露骨な圧力は加えてはいませんでした。ものみの塔という雑誌には「研究記事」という質問が付された記事があります。集会でその記事が“討議”されます。

1986年のその講話は1987年の11月15日号で、まさに研究記事として掲載されています。二本立ての記事で、一本は「結婚していなくても、神への奉仕に不足はない」というテーマで、もう一本は「独身‐報いの多い生きかた」というテーマになっています。この頃のエホバの証人は「終わりが近い」という切迫した気分を吹き込まれていました。

と申しますのは、STARTUとかいう核兵器の拡散防止条約か、それに類する条約が超大国間、当時健在だったソヴィエト連邦とU.S.との間で締結されました。エホバの証人の教理によると、世界の終末の直前には“全地で”平和と安全の達成が実際の状況に反して、アピールされるとされています。まさにその条約の締結が“聖書預言の成就”であるとお上はつばをとばして騒いだのです。

まもなく世界がハルマゲドンで滅びようという時期に結婚、出産などにうつつを抜かしているのは、聖書預言に信仰がない証拠だと暗にほのめかされていた訳です。1988年のものみの塔3月1日号の研究記事では、(わたしはあまりに偏った見解に腹が立ってその集会は休みました)「この終わりの日における出産に伴う責任」という題目で、子どもは喜びとなるより頭痛の種になることの方が多い、と述べています。少なくとも宗教なら、頭痛の種とならないようにしつけることに成功し、それを広めるべきではないでしょうか。それなのに子どもがいるとハルマゲドンを生き残るのに重荷となる可能性も無視できない、と言っているのです。

もちろん、当時も子どもを抱えている成員は多かったですから、かなり気を使った記事には仕上げられています。ただこういう状況でしたから、わたしのいた地域ではまず、終わりが近いという認識を実証してから、それから結婚、出産を計画できる“かもしれない”というのが標準的な基準となりました。よその地域では分かりません。

90年代になって、行き過ぎた圧力を避けるようにという話が巡回大会をはじめ、大会で扱われるようになりました。それは結婚するかどうかで、また大学への進学の判断などで、長老をはじめ、周囲は強く干渉するべきではない、つまり批判したりするべきではない、というふうに、表向きの看板は書き換えられました。

しかし、首都圏や都市部から外れた田舎町などでは、自分の家庭生活に不満がある開拓者の姉妹たちを筆頭に、他人の幸福を阻止して自分の心の不満を晴らそうという雰囲気は残っています。また、終わりが近い、という認識を仕事を辞めたり、進学をあきらめたりする方法で実証することが“精神的、人間的なレベルで結婚の用意の出来た人”という見方は残っています。

お兄さまはひょっとするとそういう暗黙のルールのために、エホバの証人の女性からみくびられている可能性も考えられます。人間の値打ちというものが人から要求された仕事を上手にこなすことできまるものかどうか、一度じっくり話し合われてみてはいかがでしょう。お兄さまが独身主義を持っておられるなら、余計なお世話になるでしょうけれど、ほんとうは身を固めたいのに、それが偏った因習のために阻害されているとしたら、これははなはだしい人権侵害です。お年を召されてから、家庭を持たなかったことを後悔して世を去ってゆくことになると、あまりにも残酷です。
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