ゲストブック過去ログ:#503

昼寝するぶた

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No.503 非絶対主義 投稿者:ねんごろな肌 投稿日:2003/09/27 15:12      
ヒゼキヤがエルサレムに作ったトンネルの年代が、放射性炭素測定法で確定されました。聖書の記録どおり、紀元前700年頃だということです。トンネルの通路を掘り、植物片を採取し、その放射性炭素量を測定したのだそうです。ものみの塔協会にとっては痛しかゆしといったところでしょうか。長年、放射性炭素測定法は信頼できないと言い続けて来たのに、その測定法で聖書記述の歴史的な価値が証明されたのですから。
放射性炭素測定法のほか、地層からも年代が割り出されます。トルコにあるチャタルヒュユク遺跡は8000年以上前に建てられた町で、有名な地下神殿は何世代にも渉って仕上げられたものであるということは、仮説ではなく事実として公表されています。高度な文化は完新世と呼ばれる最後の氷河期が終わった時代以前にもあったことが知られています。我々のもう一つ前のホモ類である、ホモ・エレクトゥスは埋葬を行っていたとか。確かそんな記事読んだことあります。詳しい記事知っておられたら紹介してください。そうであれば、宗教とは何かという問題に答えを出せるのではないでしょうか。つまり、死を残念に思うこと、死を無念に感じること、死を悲しみ、死を恐怖に思うこと。宗教はここに始まったに違いないのです。意識を持つようになったサルはやがて食料を採取することから生産することを考え出し、農耕牧畜が始まる。農耕の持つ意義は歴史で教わる通り。それまでは自然と生態系のなかにすっぽり組み込まれていた人間が自然を抜け出して、自然を開発するようになった。テクノロジーの始まり。食料が増えれば人口も増え、管理組織が誕生する。大規模運河を建設したシュメール人の社会には階層化した中央集権官僚組織が発達してゆく様子が伺えるということです。生産物処理のために使われていた小道具がやがて文字を生み出し、それが近東、エジプトに影響を及ぼすようになる。
私には現代社会の荒れた側面というのは決して「あるべき状態」からの逸脱ではなく、ホモ・サピエンスが食料の安定供給を追及してきた流れの中で生じているものだと思えます。ですから事態を改善の方向へ向かわせるには、宿命論的な宗教・哲学など振り回すのではなく、ホモ・サピエンスの歩みを振り返り、これまでの過ちを生み出したものを見極めて、人間が生き残る方策を定めて実行してゆくことにかかっていると思います。今やわれわれホモ・サピエンスはそうするだけの知識を蓄積しているのですから。地球を、生命を救えるのは、それらを破壊してきた我々だけだと思います。宗教などに頼るべきじゃない。
なぜなら宗教は本来死を悼むことであり、懲罰を行う専制的絶対神というものは民族主義の根拠として後の時代に考案されたものに過ぎないので、そのような神の救済を待ち望んでも時間が過ぎてゆくだけだから。
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