ゲストブック過去ログ:#481

昼寝するぶた

ここでは、昼寝するぶた掲示板の過去ログを並べています。

No.481 辻が花 投稿者:さふらん 投稿日:2003/08/09 15:44      
隣の掲示版では、某インチキ宗教団体が見栄を張って和服を着るだの着ないだのと言う話で賑やかだが、和服と言えば先日仙台のオフ会の帰りにエライ目に遭ってしまった。

何気なく見ていた、駅ビルの呉服屋。オバサン店員に話しかけられる。まだ新幹線の時間に余裕があったので、少しくらいならと話だけならと聞いてみる気になる。(心の中で絶対買わない!丸め込まれない!JWの失敗を繰り返してはならない!と、強く思いながら・・・)

辻が花と言う技法の、聞いたことはあるが、見たこともない絞りの反物を見せられる。ほう!と感心しながら目の保養と思い、説明を聞く。その店員、「一寸、見て。ちょっと、来て。ちょっと
着て・・・」と、いかにも、最初は見るだけ、売りつけないと言う態度。

なるほど、素晴らしい作品で、鏡の前で一枚布をいかにも実際に着ているように見えるように巻き付けて、その着物に似合う帯も帯締めもあてがって、「綺麗、似合う、あなたでなければ、これを着こなせない!」の一点張り。来た、来た、来た、来た!

聞いてみれば、今回はこの着物会社の特別キャぺーンで、普通なら、こんな芸術的な作者の落款がある反物だったら百万以上はする、所が今回は、この会社の創業○年の大感謝謝恩セールで云々かんぬん・・・それが今回に限り、これも付いてアレも付いて、たったの、仕立て付きで50万弱。

しまった。気が付けばその店の全店員がが集まり、やいのやいのと、ヨイショヨイショで、御神輿担ぎまくり。その和服会社の出張応援マン2人、男性店長1人、女性店員4〜5人に取り囲まれてローンがどうタラ、月幾らの支払いで何ヶ月、と電卓を持ち出す始末。

一寸待った!誰が買うって言った!話が違うだろうが!
そこで、いかにも品良く一言。

「あらぁ、わたくし、着物を買いたいだなんて、申し上げましたかしら?あなた、確か見るだけ、是非、見て見て、とおっしゃいましたよね?」
「でも、こんなにお綺麗だし、お似合いになるんですもの、これを手に入れない法はないでしょう!今お求めにならないと後悔しますよ。」うっ!これに弱い。そうかも!と一瞬ふらつく。
しかーし!その店の従業員数名を相手に、やっとの事で辞退して、1時間が2時間の暇つぶしとなり、やっと解放された。

辻が花。確かに素晴らしかったし、ないよりはあった方が良いでしょう。持てば心も豊かかもしれません。しかし、そんな衝動買いはできませんよね〜〜

後日、写真が送られてきました。一枚の反物を体に巻き付けいかにも正装をしているように見せている、この技術に感心しました。この写真だけが、私が、辻が花なる着物を身にまとったという唯一の記念です。これを見せたら、夫は「欲しかったら買ってあげるよ」ですと!ご馳走様でした。(自分で言ってどうする!)
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