ゲストブック過去ログ:#564

昼寝するぶた

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No.564 ライジング・サン 投稿者:Q9 投稿日:2003/11/23 08:12      
生きていこう、自分の足で。
絵空事の幻想をさまようのでなく、地面の上をしっかり見据えて。
歩いていこう、自分の意思で。
人の生きざまに優劣はない、人の“自然”に誠実であれば。

悲しくて、苦しいから間違っていたんじゃない。
うれしくて、愉しいから正しかったんじゃない。
地面に険しい場所となだらかな場所があるっていうだけのこと。
冷たい季節と暑い季節、嵐の日と晴れの日、昼の日差しと夜の闇、どれも避けては通れない。

ただ目の前の現実から逃げてはいけない。
うずくまって目をつむり、バーチャルな地図の中を往来するのだけはいけない。
事実から目を逸らすために引き返して、平野をうろうろしていてはいけない。
現実の課題をひとつひとつクリアしていってこそ、自尊心を確立し、生きている実感を味わえる。

逃げ道をささやく人の話に耳を傾けてはならない。
彼はやがてあなたの心と行動と、人格と人生そのものをあなたに代わって支配するようになる。
現実と事実から逃げようとしているので、あなたはあなたの望みどおりの道を示す話に誘導されるから。
あなたは暗示にかかりやすくなっている、気をつけて! それは幻でしかない!

そのうちに他の人がみな先へどんどん進むのを見て、あなたは激しいそねみに駆られる。
あなたは彼らを攻撃せざるを得なくなる、自分の無力さ、みすぼらしさを見せつけられるから。
あなたがとげとげしくなり、うわさと皮肉と傷つけることばを話し、他人を破壊することだけに生きるのは
実は自分に怒っている、弱くて、無力で、知恵が出来上がってない自分に、課題から逃げている自分に腹を立てている。

目を開いてごらん。ずっと昔引き返したときのまま、岩場は存在している。
あれを越えなければあなたは今のまま、矮小でチンピラのままで一生を終えることになる。
かっこ良くなくていいの、誰かより速くなくていいの、だれかと競争してるんじゃないの。
あなたの人生にはあなたしかいない、あなたはただ自分の弱さに負けてはいけない、ただそれだけ。

登ろうよ、ゆっくりと。でも自分の足で。
あなたが自分で課題をクリアできなかったのはあなたに欠陥があるんじゃなく、親がそうさせなかったから。
親が現実から逃げて生きてきたから、あなたが親を置いて先へ先へと雄々しく進んでいくのを妬んだから。
親と子の絆は永遠のもの、でも人格は別のもの、あなたは別の人間。

親は親、わたしはわたし。いくじなしの親に義理を尽くす必要はない。
わたしはこの岩場を越えてゆく。そして高みから親を見下ろし、彼らに哀れみの目を向ける。
彼らはそねみに駆られてわたしに向かって歯をむきだしにするだろうか、いや目を見開いて立ち上がってくれるだろう、いつの日か。
そしてラザフォードの調合した薬物入りのアルコール飲料を棄ててくれるだろう。
そうするしか親は自分を救えない。

朝になって陽が上ると、気分はこうして元気になる。
でも夜は違う。
夜の闇ではわたしは棄てられたペット犬のようにぶるぶるふるえている。
一人が怖いの。でも逃げないよ、今度はね。
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