集会:

週に3回,5つの集会が行われる。最近は会衆の統廃合が進み、一つの王国会館を複数の会衆で利用しているので開催曜日と開催時間は一定しないが、本来はこうなっていた。

火曜日:夜7時頃から、聖書研究(以前は聖書研究会)1時間(組織の出版し た書籍を使う勉強会)個人の家庭でも群れの信者が集合して行われる。

木曜日:夜7時頃から、神権宣教学校1時間、奉仕会1時間(布教活動のための具体的ノウハウの講演と、姉妹による伝道実演と、外部の人に知られては困る内容を特定の信者にだけ教える勉強会)

日曜日:昼間1時頃から、公開講演1時間、ものみの塔研究1時間 (一般人向けの講演会とものみの塔を使った勉強会)

この中で木曜日の神権宣教学校と奉仕会は布教活動の訓練のための集会なので、正式な伝道者にならないと参加できない。(神権宣教学校に参加することを神権宣教学校に入校すると言う)

「わたしたちの王国宣教」(A4版で出来た8ページ程度の印刷物)は奉仕会で使う教科書なので、神権宣教学校に正式に入校を許された信者以外はもらえない。昔は王国宣教をもらえるのはバプテスマを受けた兄弟姉妹だけで、研究生や伝道者はもらえなかった。現在は神権宣教学校に入校を許された信者のみもらうことができる。(以前は王国宣教が神権宣教学校の教科書を兼ねていたが現在は専用の教科書がある)

1世と違い、2世が組織の本質を正確に理解しているのは、2世が幼児の頃から神権宣教学校と奉仕会に参加していて、組織が研究生レベルの信者には絶対に教えたくない組織の内部事情を子供の頃から全部教わっているため。

注解:

集会で行われる質問と答えの討議で、手をあげて司会者に指名されて答えを言う行為。事前の予習が必要で、組織の求めていない変な答えを言うとその後で司会者に指名されなくなる。

日曜日の公開講演以外は、司会者の質問に信者が答える「注解」があるので、信者は全員集会の前に「注解」の予習をしてこなければならない。また定期的に「筆記の復習」という名のテストが行われ、信者の信仰の理解度を確認する。

「エホバです!」:

やっと喋れるようになった2世の幼児が集会で注解する時の定番の答え。こうやって子供が答えると周りは賞賛の視線を浴びせ、子供は誇らしくなって一段と信仰に頑張る全国共通の2世の子供のための宗教教育。

要はパブロフの犬と同じ。パブロフの犬は餌を与えられてしつけられ、餌を見ただけでよだれを垂らすようになるが、2世の子供は注解で答えると賞賛の視線を与えられ、さらに賞賛の視線が欲しくなって、次の集会でも注解しようと一生懸命頑張るようになる。1960年代から現在まで続く伝統的な教育方法。

割り当て:

兄弟姉妹になると毎週の集会のプログラムで、兄弟が演壇から喋る講演や、姉妹が2人で演じる実演を受け持たされるようになる。その役目を割り当てと言う。その他には布教活動で自分の伝道する受け持ち区域の事を割り当てと言う。要は組織から短期的に責任を受け持たされる行為のJW的表現

伝道者:

布教活動をする兄弟,姉妹,研究生の総称、2世の子供は伝道者から始まる

研究生でも申し込めば伝道者になれる。伝道者になるにはまず神権宣教学校に入校して、そこで徹底的にものみの塔の伝道のテクニックを伝授され、それから正式な伝道者になれる。伝道者になると「伝道者カード」が作成され、毎月必ず「奉仕報告」を出す義務が発生する。それにより伝道者が1ヶ月に何時間伝道したかが管理する側から一目瞭然になり、伝道者がやる気をなくすと長老からお説教される。

研究生は伝道者にならないと希望しても兄弟姉妹にはなれない。また、たばこをやめることができない研究生は絶対に伝道者になることが出来ない。

つまり、信仰という情熱に燃えた兄弟姉妹希望者は、まず研究生にならなければならない、次にたばこをやめて伝道者にならなければならない、伝道者にならない限りバプテスマを受けた兄弟姉妹にはなれない。そして無事バプテスマを受けた兄弟姉妹になったら補助開拓をしなければならない、さらに兄弟姉妹になったら聖書にはどこにも書いて無いけれどマスターベーションは禁止、タバコを吸ったら排斥、酒は軽くたしなむ程度で泥酔禁止、独身者がセックスしたら排斥(他にもまだまだある)これはJW信者の基本中の基本。

奉仕報告:

全ての伝道者は毎月伝道した合計時間を報告する義務がある。この合計が毎月の王国宣教で発表されて日本の信者の統計ベースとなる。以前は奉仕報告の最低報告時間は月に1時間だったが、最近は鬱などの個人的事情がある信者のために最低報告時間が月15分に修正された。

2世の場合は自分が完全に棄教していても自分の親が勝手に奉仕報告書に15分と書いて長老に提出するし、1世の場合も自分は既に棄教していても長老が勝手に奉仕報告書に15分と書いて上にあげる場合もある。以前は王国宣教で発表される日本の信者の統計データは全て嘘無しで、完全に信頼出来る数字と言われていたが、最近は数字あわせ優先の水増し報告書になってしまったので、現在の日本のJW信者が本当は何人いるのか誰もわからない。なので正式に断絶届けを出した元信者以外は全員現役信者扱いされていると思ったほうがよい。

2002年12月の日本の奉仕報告提出者数 21万7,295人
・研究生と2世の幼児を除く日本のJWの伝道者の書類上の合計数

2002年度の全世界の記念式出席者数1,559万7,746人
・記念式に出席した研究生を含めた全世界のJW信者の書類上の合計数

※自分にけじめをつけようと思って断絶届けを出すと、現役信者の自分の親や会衆の友人達があなたと一切口を聞いてくれなくなる。断絶届けを出した断絶者とは完全に絶縁しろという組織の命令があるので断絶届けを出すなら覚悟の上で。


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