私の時代には、JWICも良心の危機も、JWにやたら詳しい変な牧師の書いたJWの聖書解釈の解説本なんか何も無い時代ですから、JWが原因の【罪悪感】や【劣等感】の解決を全部自分1人でやるしかありませんでした。

私がJWの教義にまともに反論出来るようになるまでかかった時間は、JWを辞めてから6年位、全部論破出来るようになったのがJWを辞めてから10年位です。で、結局、いつまでたってもJWのせいで鬱だから、鬱状態を趣味にする人になったんですが、今はネットで情報を簡単に集めれますから、1年位でなんとかなるんじゃないでしょうか。

さて、4つのうち2つの解決策が見つかった後の残りの【心の混乱】と【不安感】ですが、こいつはなかなかやっかいでね、別にJW経験者だからってかかる病じゃないんですよ。人間が成長していくうちに必ず通過しなくちゃならない通過点みたいな物だと思います。一般人の鬱と共通点がいっぱいあります。

そして一般人の場合、この鬱を自力で越すことが出来ないから宗教に頼る人が出てきます。でも、JWのせいで、もう宗教はこりごりだと思っている元JWさんは、ここを通過できない限りまたどこか他の宗教に戻るしかない訳で、ぜひ、あなたにはこのしんどい山を無事に通過して、宗教に頼らないで生還して欲しいと思っていますよ。

さて、この鬱ですが。私は医学とか心理学の専門家じゃない、当時のJW組織の指導に忠実に従わされた、ただの【中卒】ですから、全部自分の経験だけで説明するのですが、一言で言えば、人間には向上心と言うものが備わっていて、明日の事を考えるからよけいな事を悩むんだと思います。

神経質で内向的な性格の人は、今日の失敗を反省するからこそ明日は努力しようと思う。でも明日どうなるかは明日にならなきゃ絶対にわかりません。だから頭の中でいろいろ考えます。その時答えが出ればOKです。でもいくら考えても答えが出なかったら? ここから鬱が始まります。

人間って、明日の心配の重圧に押しつぶされそうになるのはみんな一緒です。明日が不安だからみんな心配するわけですし、そういう不安が嫌だから毎日一生懸命頑張るわけですが、いくら頑張っても解決出来ない場合は鬱になります。そして、絶対に取り戻せない過去のJWだった頃の問題を深く考えても鬱になりますよね。

こういう気持ちになっている神経質で内向的な性格の元JWさんっていっぱいいると思います。そしてこの鬱の状態の時に、自分の心のコントロールに失敗すると本当の鬱病になってしまい、病院に行くことになります。

例えば、とりあえずJWを辞めたけど、いままで組織の指導に忠実に従順に来たせいで、せいぜいアルバイト経験ぐらいしか無くて手に職が何も無い人とか、組織にもうすぐハルマゲドンだから年金や保険を払うなんて無駄だって言われて素直に従って来て貯金も保険も無い人とか、就職したら会衆内の女性的なぬるま湯体質に慣れ過ぎて育ったせいで性格が繊細になりすぎていて、職場の人間関係がうまく行かず、自分では修正不可能なほどおかしくなってしまって、どうしていいのか完全にわからなっなった人とかいますよね。

そういうJWが原因とか遠因で、「これから私はどうしたらいいの?」って状況になって、自分の頭の中の考えだけでは完全に身動きが取れなくなっている人っていっぱいいると思うんですよ。そう言う時、いろいろ先行きが心配になるから、とにかく明日のことをいっぱい考えますよね。それが普通だと思いますよ。

で、いろいろ情報を集めて頭でいろいろ考えて、自分の心の中のJW問題についてとりあえずの正しい答えが出たとします。ところがここで困った問題がおきます。

【頭】が見つけた答えを、【心】が聞いてくれないんですよ。

【心】はそんな【頭】の勝手な都合を絶対に理解できません。人間の【頭】は理性的な大人ですけど、【心】はわがままで感情的な子供だからです。あなたはその時の、わがままで言うことを聞かない子供のような自分の【心】の正しいコントロール法を知っていますか?

こう言う時、自分は医者に行くほど壊れてないと思っている時は、たいてい本に頼りますよね。で、本屋や図書館に行って自分に合った本を探すわけですが、これは、言ってみれば、自分の心を納得させる本を探しているわけですよね。

頭は、JWは間違った宗教だととりあえず納得してる、でも、なんかそれだけじゃ納得できないから本屋に行くんですよね。

心理学、精神医学、アダルトチルドレン関連、自己啓発、宗教、哲学、と、いろいろなジャンルの中から今の自分に最適な本を探すわけです。でも、いっぱい本を買って読んでも、どうもいまいちピンとないでしょ。

それは当然な話でして、日本の著者が書いている本は、お客が本を買ってくれなきゃ商売になりませんから、売れない本はすぐに返本されて自然淘汰されてしまい、生き残っているのは、ほとんど土着的日本仏教思考で書いてあるからなんですよ。

で、そうじゃない日本の教会関係者の書いた本はって言うと、今度は大いなるバビロン思考で書いてあるから、JW経験者は読む前に心が拒絶反応を起こしちゃうでしょ(苦笑)

だから何を読んでも、帯に短しタスキに長しで、全然ぴんと来ないか即座に拒絶反応になっちゃう本ばかり多くて、どうしても拾い読みになってしまいます。

皆さんはJW経験者なんだから、自分の思考ベースであるJW思考に近い方が一番ピンと来るんですが、そんな小さいマーケットに合わせた本なんか買う人が少なすぎますからすぐに返本です。出版元も商売ですから売れない本なんか出版しません。試しに1冊出して売れなきゃ2冊目は絶対に出しません。

で、「やっぱり本じゃだめだぁ」なんてあきらめちゃう人が多いんですが。私が若い頃に読んで感銘を受けた本がありますので、ちょっと本屋で立ち読みするとか、図書館で読んでみてはいかがでしょうか?・・・・

って、それが言いたくて、ここまで前振り付けてだらだら書いてきました。(^^;


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