----------

「永遠の命に導く知識」について、キリスト教の牧師からの反論(抜粋)

*** 知識 146〜149ページ 神に誉れをもたらす家庭を築く ***
神についての知識に従って子供たちを育てる

19 懲らしめ。聖書は愛ある懲らしめの重要性を強調しています。(箴言 1:8)今日,子供たちを導く責任を回避する親たちは,明日,ほぼ確実に悲痛な結果に直面することになります。しかし,親には,他の極端に走ることに対する警告も与えられています。「父たちよ,あなた方の子供をいらいらさせて気落ちさせることのないようにしなさい」と,パウロは書きました。(コロサイ 3:21)子供を矯正する際に度を過ごしたり,子供の欠点をくどくどと繰り返して子供の払った努力を批判したりすることは,親として避けなければなりません。

*** 新世界訳聖書 箴言 1:8 ***
8 我が子よ,あなたの父の懲らしめに聴き従え。あなたの母の律法を捨て去ってはならない。

*** 新世界訳聖書 コロサイ 3:21 ***
21 父たちよ,あなた方の子供をいらいらさせて気落ちさせることのないようにしなさい。

・・19節
1.箴言1:8は、子供に対し父母の訓戒をよく聞くように、と説いています。しかし、「聖書は愛ある懲らしめの重要性を強調しています」と『知識』が主張していることとは、少々ニュアンスが違うと思いますが、いかがでしょうか。

2.コロサイ3:21は、父に対し、子どもを怒らせないように、と教えています。ところが、『知識』は、この勧めを「他の極端に走ることに対する警告」と位置づけて論述しています。しかし、コロサイ書の聖句自体から、「他の極端に走ることに対する警告」という内容が出てくるわけではありません。むしろ、『知識』の著者が、まず箴言1:8を一つの基準として引用し、コロサイ3:21の聖句を、箴言の教えに対する極端な反動的行動と位置付けて解説しているのです。コロサイ3:21で述べているパウロの父親に対する勧めの言葉は、決して、「他の極端に走ることに対する警告」というようなものでありません。そのように誤解を与えるような『知識』の記述のし方をあなたはどう思われますか。

*** 知識 146〜149ページ 神に誉れをもたらす家庭を築く ***
20 わたしたちの天の父エホバ神は,懲らしめを与える点で模範を示しておられます。エホバの矯正は決して極端なものではありません。神はご自分の民に,「わたしはあなたを適度に打ち懲らさなければならない」と言われました。(エレミヤ 46:28)親はこの点でエホバに倣うことが必要です。道理にかなった程度を超えて,あるいは矯正と教えを与えるという本来の目的を無視して与える懲らしめは,確かに子供をいらいらさせます。

*** 新世界訳聖書 エレミヤ 46:28 ***
28 あなたについていえば,わたしの僕ヤコブよ,恐れてはならない』と,エホバはお告げになる,『わたしはあなたと共にいるからである。わたしはあなたを追い散らしたすべての国の民の中で滅ぼし絶やすことをするからである。しかしあなたについては,滅ぼし絶やすことをしないであろう。とはいえ,わたしはあなたを適度に打ち懲らさなければならない。あなたを処罰せずに置くことは決してない』」。

・・20節
1.『知識』は、エレミヤ46:28を引いて、エホバの懲らしめは適当であった、と述べています。しかし、このエレミヤの聖句は、神はイスラエルを徹底的に裁くことはせず、回復をもお与えになることを強調しています。事実、イスラエルはその罪故、バビロン捕囚という悲惨な裁きを経験しなければなりませんでしたが、しかし、それも、70年を経て、解放されたのです。ところで、親が子供を叱るときに適当にしておかねばならないことと、神がイスラエルの民の罪に対してなされた裁きの姿勢とは、根本的に異なることだと思うのですが、いかがでしょうか。

*** 知識 146〜149ページ 神に誉れをもたらす家庭を築く ***
21 親は自分の与える懲らしめが効果的かどうか,どのように確認できるでしょうか。親は,『自分の与える懲らしめは何を成し遂げるだろうか』と自問できるかもしれません。懲らしめは教えを与えるものであるべきです。お子さんは懲らしめが与えられている理由を理解すべきです。親は矯正が及ぼす影響にも関心を抱くべきです。確かに,ほとんどの子供たちは最初,懲らしめを受けるといら立ちを覚えます。(ヘブライ 12:11)しかし,子供たちが懲らしめを受けておびえたり,見捨てられたと感じたり,自分は生まれつき悪い人間なのだと思い込んだりするようなことがあってはなりません。エホバはご自分の民を矯正する前に,「恐れてはならない……わたしはあなたと共にいるからである」と言われました。(エレミヤ 46:28)確かに矯正は,お子さんが,親は愛と支えを与えてくれる存在であり,自分と共にいてくれると感じられるような方法で与えるべきです。

*** 新世界訳聖書 ヘブライ 12:11 ***
11 確かに,どんな懲らしめも当座は喜ばしいものに思えず,かえってつらいことに[思えます]。しかし後には,それによって訓練された人に,平和な実,すなわち義を生み出すのです。

*** 新世界訳聖書 エレミヤ 46:28 ***
28 あなたについていえば,わたしの僕ヤコブよ,恐れてはならない』と,エホバはお告げになる,『わたしはあなたと共にいるからである。わたしはあなたを追い散らしたすべての国の民の中で滅ぼし絶やすことをするからである。しかしあなたについては,滅ぼし絶やすことをしないであろう。とはいえ,わたしはあなたを適度に打ち懲らさなければならない。あなたを処罰せずに置くことは決してない』」。


戻る 前ページ 次ページ