1992年

*** ものみの塔 92 10/1 29ページ 懲らしめを受け入れて,従順を学びなさい ***
懲らしめを受け入れて従順を学べば,つり合いの取れた人格を身につける助けになり,自分の限界を知ることができます。また,厳しい要求をしたり,他の人の権利と必要に無頓着であったりしないよう助けられ,不安な気持ちを持たずに済みます。要するに,従順を学べば,幸福になるのです。

ですから,大人であれ子供であれ,懲らしめを受け入れて従順を学んでください。「それはあなたにとって物事が良く運び,あなたが地上で生き永らえる」ためです。(エフェソス 6:1‐3)懲らしめを受け入れなかったために従順を学び損ねて永遠に生きる見込みを失ってしまうことを望む人などいないはずです。―ヨハネ 11:26。

[28ページの図版]
『懲らしめの戒めは命の道である』

[29ページの囲み記事]
親の皆さん,義にそって懲らしめを与えることによって従順を教えてください
1. 聖書の律法と原則に基づいて懲らしめる。
2. 単に従順を要求するのではなく,従順が知恵の道である理由を説明して懲らしめる。―マタイ 11:19後半。
3. 怒ったり大声を上げたりしながら懲らしめを与えない。―エフェソス 4:31,32。
4. 愛と気遣いのある温かい関係のもとで懲らしめる。―コロサイ 3:21。テサロニケ第一 2:7,8。ヘブライ 12:5‐8。
5. 幼い時から子供を懲らしめる。―テモテ第二 3:14,15。
6. 首尾一貫した懲らしめを繰り返し与える。―申命記 6:6‐9。テサロニケ第一 2:11,12。
7. 自分自身をまず鍛錬し,模範を示して教える。―ヨハネ 13:15。マタイ 23:2,3と比較してください。
8. エホバに全幅の信頼を置き,祈りによってエホバに助けを懇願しながら懲らしめる。―裁き人 13:8‐10。

1993年

*** 王国宣教 93/3 11‐12ページ 新しい家庭聖書研究を取り決める ***
3回目の訪問: この訪問では10章を用い,一貫した懲らしめの必要性をテーマとして話し合いを進めます。このように言えます。

「子供たちの遊びや行動を注意深く観察していると,どちらかと言えば良いことよりも悪いことのほうが,またほめられることよりも叱られることをしているほうが多いことに気づかれませんか。よく見ているとあまり気にとめない親もいれば,ただ叱るだけという親御さんもいらっしゃいますね。奥さんはこのような対応の仕方をどのように思われますか。[家の人の考えを聞く。] 親の対応いかんによっては,その子が大きくなってから親に反抗するようになるか,それとも親子の信頼関係がいっそう強くなるかが決まってきます。どうぞ,ここをご覧ください」と述べ,132ページ2行目の「しつけの問題は」の部分から3節の終わりまでを読んだ後,家の人の関心の度合いや時間的な事情も考慮に入れ,7節,8節,および13節から15節の中の要点を討議します。その際,聖書そのものに注意を向けさせるため引照聖句を直接聖書から読むようにし,「家族生活」の本を用いた話し合いを定着させてゆきます。

1994年

*** 目94 11/22 8‐9ページ 問題を持つ子供を育てる ***
行動を監督する
どんな行動をするか予測のつかない子供たちは,一層の監督を必要とする傾向があります。その結果,子供を頻繁に懲らしめざるを得ない場合,多くの親は罪の意識にさいなまれます。しかし,懲らしめと虐待の違いを認識することは重要です。「紙一重―懲らしめが児童虐待に変わる時」という本によれば,身体的な虐待全体の21%は,子供がけんか腰になる時に生じるということです。したがって,調査では,ADD/ADHDの子供たちの場合は,「身体的虐待を受けて放置される危険が高まる」という結果が出ました。特別な配慮が必要な子供を育てる場合にストレスが高まることは否定できません。しかし,そういう子供たちの監督は,健全で釣り合いの取れたものでなければなりません。普通,そのような子供たちはとても利発で,創造力が豊かですから,論証が必要な状況のもとでは,親を手こずらせる場合があります。親のりっぱな論理にけちをつける方法を心得ている場合が多いものです。そういうことをさせてはなりません。親としての権威を保ってください。

親切に,しかし毅然とした態度で,簡潔に説明してください。言い換えれば,説明しすぎないことです。譲れない決まりについては交渉に応じないようにします。“はい"は,はいを,“いいえ"は,いいえを意味するようにしましょう。(マタイ 5:37と比較してください。)子供たちは外交官ではありません。したがって,子供たちとの交渉は,言い争い,怒り,欲求不満などを生み,さらにはわめき散らしたり,暴力を振るったりする結果にさえなりかねません。(エフェソス 4:31)同様に,注意を与えすぎないようにしましょう。もし懲らしめが必要と見たなら,すぐに与えるべきです。


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